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7.4 陰的アダムス法

さて、前に述べた公式では、補間多項式を陽的に求めた。すなわち、時刻 i とそれより以前の値だけを使っていた。これに対し、陰的な補間多項式、つま り での関数の値を使った公式というものも考えられる。 刻み hが定数であるとすれば、pを決めれば前と同様に

の形に書けることになる。また手をぬいて p=1の場合を考えれば、これは単 に台形公式

となる。

陰的公式の場合、例によってどうやって代数方程式を解くかが問題になる。通 常の方法は、

というものである。ただし、特に線形多段階法の場合、反復を繰り返さないこ とが多い。反復回数を1回とか2回に固定してしまうのである。以下で、なぜそ れでいいか、また、そもそもなぜ陰的公式を使うかということを考えてみる。

なお、このやり方を、予測子・修正子法と呼ぶ。線形多段階法はほとんどこの 形で使われるため、線形多段階法のことをさして予測子・修正子法と呼ぶ人も いる。



Jun Makino
Thu Aug 13 14:18:16 JST 1998