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陰的ガウス公式は、段数に対して理論上可能な最大次数を達成する、ある意味
で「最良」の公式である。が、実用上はいろいろ不便な点もある。例えば、
- 最
小の段数で最高の次数(精度)を達成しているので、係数に自由度がなくいわ
ゆる「埋め込み型」の公式が構成できない。
- 端の点を使わないので、前
のステップでの計算結果の再利用が出来ない。
- 完全陰的法なので、計算が大変である
などの問題がある。それぞれの点について改良された沢山の方法が知られてい
る。特に最初の2つについては Lobatto-IIIa/b ペアという方法が最近提案さ
れ、広く使われるようになりつつある。半陰的法については別に述べる。
Jun Makino
Thu Aug 13 14:18:16 JST 1998