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境界値問題の中でも固有値問題は様々な物理的問題で登場する。
古典物理の問題での弦の振動の問題や、量子力学の(定常状態に対する)
Schrödinger方程式を思い浮かべれば、その事は明らかであろう。
波動方程式
 |
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を、
で
,
で
という条件の下に解く事を考える。
適当な固有値
を仮定すると、この問題は前のセクションで扱った境界値問題とし
て扱う事が出来る。すなわち、
での
を与えて、
から
まで、初期値問題として積分していき、
が
になるかどうかを見れば
良い。
任意の
に対して、
は満たされず、特定の
の値の場合のみ、
が満たされる。
丁度
を満たすとき、その仮定した
は固有値であり、解
が
固有関数である。
固有値問題では、解の形は固有解としてユニークに決まるが、解の絶対値は
不定なので規格化の自由度が残る。
での
を自由に与える事は、
規格化を自由にしている事に対応する。
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{{d^2y}\over{dx^2}}+k^2 y=0
\end{displaymath}" |
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を、
で
,
で
という条件の下に数値的に解け。
Jun Makino
平成15年4月17日