出力結果が、
100.0 5.033777e-18 200.0 8.974632e-17 ... ..... ... ..... ... .....という形式でファイルに書き込まれたとしよう。 この数表を -座標にプロットしたグラフを描いてみよう。 グラフィックスのパッケージソフトウェアには多種類があるが、 ここでは、GNUPLOT というソフトウェアを使っ て見よう。
データファイルがログインディレクトリー以外のディレクトリーに置いてある場合は、 そのディレクトリーに移動する。そこで、
% gnuplotと入力すると、
gnuplot>となる。これが、GNUPLOT のプロンプトだ。ここでは、仮に、データファイルの名前を result.datとしよう。
gnuplot> set terminal x11 gnuplot> set xlabel "x" gnuplot> set ylabel "y" gnuplot> plot "result.dat" using 1:2と入力してみよう。 第一行目は、出力をX端末の画面上に出させるためのコマンドである。 第二行目と第三行目は、それぞれ 軸、軸に入れる座標名を定義する ためのコマンド。第四行目はresult.datの第一コラムと第二コラムから、 座標と 座標の数値を読み込む事を意味している。 画面に、新しくウィンドウが開き、図が表示される筈だ。
デフォルトでは、座標、座標とも、数表の範囲を全部カバーするようになって いる。制限を付けたい時は、
gnuplot> plot [0:2000][1:200] "result.dat" using 1:2のように、 , を順に指定 してから、ファイル名そのほかを指定する。
この様に、GNUPLOTは会話形式で、グラフを簡単に表示させる事が出来る。 それでは、会話形式で打ち込んだコマンドを保存しておいて、再利用できないだろう か。GNUPLOT を終了させない限り、GNUPLOTはコマンドを覚えている。試しに、
gnuplot> clearとやって見よう。さあ大変、グラフが消えてしまった。しかし、慌てず騒がず、
gnuplot> replotとすると、GNUPLOTを起動してから今までのコマンドを再度実行してくれる。
次にGNUPLOTを起動した時に、再び同じ事をさせるには、コマンド群をファイルに書き込 んでおく必要がある。
gnuplot> save "filename"とすると、バッファーの内容が、filenameという名前のファイルに書き込まれ る。このファイルは、後で、エディターで編集する事が出来る。 このコマンドを記述したファイル(マクロコマンド)をGNUPLOTで使う時は、
gnuplot> load "filename"とすれば良い。GNUPLOT は、デフォルトで、様々な環境をセットアップしてくれている。 ユーザーが自ら打ち込んだコマンドだけでなく、これらのデフォルトセッティングも 同時にセーブされる事に注意しよう。 コマンドを一部変更してもう一度図を描きたいときは、 このファイルをMule で編集し、再びGNUPLOT から ロードさせれば良い。
グラフを最終的に紙に出力しよう。
gnuplot> set terminal postscript gnuplot> set output "filename.ps"とする。最初のコマンドset terminal postscriptにより、 以後のコマンドに対する出力先は、ディスプレイではなくポストスクリプトという形式 のファイルである事を宣言する。 二番目のコマンドset output "filename.ps" で、このポストスクリプトファイルを filename.psという名前のファイルとして保存させることを宣言する。 コマンド群をもう一度入力して も良いが、バッファーの内容を再実行するのなら、replotでよい。 ここで、 マウスカーソルを別のターミナルウィンドウに移して、そのウィンドウを アクティブにし、そこから
% ghostview filename.ps &としてみよう。ghostviewは、ポストスクリプトファイルを画面に表示させる ソフトウェアである。表示されたファイルが期待通りであるならば、これを紙に出力 してみよう。それには、 マウスカーソルを別のターミナルウィンドウに移して、そのウィンドウを アクティブにし、そこから
% lpr filename.psと入力する。 最後の lprがプリンターにポストスクリプトファイルをプリンターに出力させる コマンドだ。この際、問題のウィンドウのカレントディレクトリーは、 GNUPLOT を起動させているディレクトリーと同じにさせておかねばならない事は言う までもないだろう。
GNUPLOTの終了のさせかたを最後に述べよう。
gnuplot> exitで終了となり、プロンプトに戻る。
なお、GNUPLOT の起動中に
gnuplot> helpで、GNUPLOT のオンラインヘルプを呼び出せ、各コマンドの意味や使い方を知る事が出 来るので、活用して欲しい。