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1946 ENIAC 150KW 14flops 0.00009flops/W (乗算の速度) 1976 Cray-1 115KW 160Mflops 0.72kflops/W 1991 Cray C90 500KW 16Gflops 32kflops/W 1997 ASCI Red 850KW 1.7Tflops 2Mflops/W 2011? BG/Q 6MW? 20Pflops? 3.3Gflops/W 2012 理研次世代 15MW? 10Pflops? 666Mflops/W 1995 GRAPE-4 20KW 1Tflops 50Mflops/W 2002 GRAPE-6 50KW 64Tflops 1.3Gflops/W資料によっては ASCI Red が 1.2MW になっていたり、色々あります。が、大雑 把にいって、電力当り性能は Cray-1 から ASCI Red までの20年間で3000倍、 それから理研次世代までの15年間で300倍、となります。トータルの消費電力は 100倍になっていて、その一部はよりも高価で大規模なシステムであるためです が、かなりの部分、大体10倍程度が、計算機の価格当りの消費電力が上がって きたことによっているわけです。
これに対して、1976 年までの30年間は、計算機の消費電力は 100KW 程度であ まり変わっていませんでした。このことは、本質的には、Cray-1 以前と以後で 計算機アーキテクチャの進歩のしかたが変わったことによっています。つまり、 Cray-1 まではフルデコード乗算器は実現されておらず、計算機が大きくなるに 従って回路規模の増加以上に性能が上がってきました。これに対して、その後 は複数の演算器を使う必要があり、回路規模の増加の一部しか演算器の増加に 使われないようになった、つまり、計算機の回路の中で演算器が占める割合が 急速に低下してきています。
もちろん、単純にトランジスタ効率が低下したら価格当りの性能上昇が遅くなっ てしまうわけですが、マイクロプロセッサの価格低下が量産効果もあり技術進 歩以上に速いものであったため、結果的に価格当りの性能はあがるが電力もあ がる、ということになっているわけです。
しかし、例えば「京」のような、比較的高価な計算機でも電力コストが無視で きない程度になってきており、PC クラスタや GPGPU では電力コストがハード ウェアコストを上回ってきています。大規模なシステムでは、演算性能をおと さずに消費電力を下げる方向にアーキテクチャを移行せざるを得ない状況です。
BG/Q が上の表のような性能を本当に実現できるなら、それは非常に大きな セールスポイントになるでしょう。でもまあ、 この資料 を見ると、電力供給を 30MW にするとか恐ろしい話が書いて あって、 6MW しか喰わないならそんなにいらないのでは、と思われます。
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