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mogmemoさんをめ ぐる騒動についての考察 という文章を書かれた方ですが、この記事を
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今後の方針
では、
このエントリーの文章を読んで、なにかが検証されていると信じこめる人
は、ひょっとしたら自分は騙されやすいのではないかという可能性を
検討してみるのもいいかもしれないという気もします。
元情報をチェックしない騙されやすい人を対象にしていて、元情報をちゃんと
チェックする疑り深い人は最初から考慮していない文章だからです。
以下、そう判断する理由をまとめます。
このエントリーのロジックは、
ブログ自体でも動画について
19. 捏造 (2012/4/18 19微修正、20追記)
19.1. loglogos さんのブログ
国立大学の先生方:例の動画は、youtubeで一発削除になるレベル(実際なっ
ている)の名誉毀損・人権侵害に関わるような内容なのだが、残念ながら国
立大学先生方がその拡散に関わっていた.例の動画のtwitter上での拡散のト
スを上げたのが東工大の牧野教授、それに全力でのっかったのが群馬大の早
川教授である.正直、そんなに低い人権意識を露呈して大学の先生として脇
が甘くないですか?と心配せざるを得ない.
となっていたものが
国立大学の先生方:例の動画は、youtubeで一発削除になるレベル(実際なっ
ている)の名誉毀損・人権侵害に関わるような内容なのだが、残念ながら国
立大学先生方がその拡散に関わっていた.例の動画のtwitter上での拡散のト
スを上げたのが東工大のM野教授で、それに全力でのっかったのが群馬大のH
川教授である.正直、そんなに低い人権意識を露呈して大学の先生として脇
が甘くないですか?と心配せざるを得ない.
と、私の名前と思われるものが「牧野」から「M野」に変わってたりして
なかなか面白いことになっています。群馬大学の早川先生のほうは場所に
よってH川だったり早川だったりしているのも興味深いです。
春休みが終わるまで、良識のある皆様にご協力いただければ幸いです。
とのことですが、まだ春休みなのか
例の動画についての考察
という新しいエントリーを投稿されています。
というものです。以下に簡単にポイントとなる主張を引用します。
人形峠のウラン残土事件で放射性物質をばらまいた前科あり。
という主張がされている
でも (3)について、どんなに探しても関連情報が見つけられないのだ。公開
のネット上でも、うちの大学のデータベースでも見つけられず、他大の友人
に頼んで文献検索してもらってもmogmemoさんとウランレンガの関連を示す
情報はなかった。(我ながらしつこいというかがんばったと思う)
しかし、実際に動画を見ると、mogmemo 氏に該当すると思われる某研究所研究員氏について
人形峠のウラン残土事件で放射性物質をばらまいた前科あり。
という主張をしていると解釈するのはかなり難しいことがわかります。
(1)6:00以降「パシフィックコンサルタンツと共同研究?・・・・(A氏は)
瓦礫広域処理の仕掛け人」
(2)5:54 「(師匠は)焼却派の御用学者との評。放射性廃棄物についても燃
やせと?」
(3)2:25以降人形峠のウランレンガ問題について詳しい説明、5:35「すでに全
国で放射性物質をばらまいた前科あり」
と書いておられます。(3)については実は動画をみただけでは 誰についての言及
なのかわかりにくいのですが(1)、(2)は研究員氏ではなく研究所所長氏についての
言及です。(3)の言及の前後は、JAEA、某研究所、所長氏、研究員氏についての言
及がまざっており、ちょっとわかりにくい、というかあまり厳密に区別をしな
いで言及しているようにみえます。研究所所長氏は原子力安全委員会 放射性
廃棄物・廃止措置専門部会ウラン廃棄物埋設検討小委員会の委員もやっておら
れる方で、地元でもありますからウラン残土問題自体にはもちろん関わりがあ
り、
ウラン鉱山跡措置におけるリスクコミュニケーション手法の研究(共同研 究)といった研究(この著者には研究員氏も入っています)もされています。
研究員氏とウラン残土問題の関わりとして動画で具体的にあげられている資料 は原研の報告リストにある ウラン鉱山跡措置におけるリスクコミュニケーション手法の研究,2(共同研 究)及び ウラン鉱山跡措置におけるリスクコミュニケーション手法の研究(共同研 究)であり、動画の内容から「mogmemo 氏に該当すると思われる某研究所 研究員氏について人形峠のウラン残土事件で放射性物質をばらまいた前科あ り。」と主張していると判断することはそもそも難しいようにみえます。
つまり、ブログ作者氏の主張は、動画の中で主張されていないことに 関して、その根拠を発見できなかった、というものであるようにみえます。
もっとも、動画は上に述べたように「全国で放射性物質をばらまい」た主体を 誰といっているのかわかりにくい作りであり、ブログ作者氏のような読み方も 絶対に不可能というわけではありません。が、不可能ではないのでそれが事実 である、というものではないでしょう。
一方、研究員氏、及びその勤務先である研究所が、上にあげたような 原研からの委託研究によって人形峠の後始末に関わったことは全くの 事実です。
2011 年度の研究所の原研からの受託研究「環境に近い廃棄物等のリスク受容に 係る研究(II)」の目的が本来広域処理に関係したものではなくウラン鉱山の後 始末についてのものであることは公募公告 に明記されていることです。
ブログ作者氏は、動画を作った人はレンガばらまきに研究員氏が関係あると主 張したい理由がある、と書いていて、その根拠として
岡山県と鳥取県で残土の押しつけが あったというのは、現在の災害廃棄物と重なる構図です。という動画を作った人のコメントを取り上げ、
広域処理とmogmemoさんを結び付けるにはレンガ※でなくてはいけなかったからだ。と書いていますが、この文章は意味不明です。広域処理に関する調査を mogmemo 氏がやっていたことは本人の tweet から明らかだからです。これを、 研究員氏とmogmemo 氏が同一人物と推定するため、という意味と解釈すること は可能ですが、これは動画を見るとレンガとは無関係にmogmemo 氏がちりばめ ていた情報からなされています。
意味不明の文章を意味不明であると論証するのはばかばかしい話なのでこれく らいにしましょう。
非公開のメーリングリストへの某氏の投稿については、ブログ作者氏自体それ は意味がある資料ではないとしている(そのわりには内容を無断公開しているの は人権意識としていかがなものかと思いますが)わけで、主張については特に議 論するべきものではないように思います。
(ここから 4/20 追記)
メールについては削除要請があったので削除した、とのことです。 非公開のメーリングリストから内容を引用しているのは変わりませんが 「プライバシーに配慮し掲載を中止」と書かれています。
なかなか面白い配慮の仕方だと個人的には思います。
(ここまで 4/20 追記)
(ここから 4/21 追記)
興味深い記述があることに気が付いたので追加
メールを提供してくださった方には悪いが、今回のこの記事は、もらっ たメールをきっかけに知ることができた、 メールの真贋とは関係ない事実について書こうと思う。とか
ただ、自分の主張を通すために人を貶めようとしたり、事実を歪めるの が言論なのか? それで得られたものに何か意味があるのか?ということ。 それだけは言いたい。と書いてあるわりには
言葉があまりに大げさで、普通の大人がこんなこと書いてたらちょっ と・・・という感じなのである。 この人大丈夫かなという感じ。とメールについてしっかり印象操作しているところはなかなか上手ですね。こ のようなテクニックにころっと騙される人も多いということがちゃんと計算さ れた文章です。
(ここまで 4/21 追記)
公的共同研究に関連したTwitter監視・意識誘導試験の疑いとネットリテラシーについて
の下のほうにあるツィートを見ると、mogmemo さんは
2012/1/14 に災害廃棄物の広域処理についての市民アンケート
調査の結果について多数発言していて、その中に
アンケートでの選択肢がいくつか記載されています。
一方、廃棄物工学研究所が原研からの委託研究としておこなったアンケートについて、
池田こみち氏による詳細な批判
があり、アンケート本体もみることができます。
Q5 の選択肢は mogmemo さんが 1/24 に記載したものと完全に一致して
いますから、このアンケートが複数の調査で使い回されたもので
なければ、 mogmemo さんの情報発信はこのアンケートについての
ものと考えるべきでしょう(ちなみに有効回答数も一致しています)
以前のエントリーでは「思われる」と書きましたが、
文面が完全に一致しているので疑う余地はありません。
そうすると、 mogmemo さんのツィートは、原研からの委託研究の成果を発表し
ているものですから、原研からの正式な許可を得た公式のものであったはずで
す。公式のものであるなら、そのアカウントと委託研究を行った研究所の関係
は公開された情報であると考えるべきで、誰かがあらためて暴露したりできる
ものではないと思われます。
但し、現在はアカウント、ツィート共に消去されているので、これは情報発信
が正式な許可を得たものではない、不適切なものであったということを反映し
ているのかもしれません。これについては複数の人が原研に問い合わせている
ようですが、回答はないようです。 19.2. mogmemo さんのツィート再論
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